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 ▼【読み物】『ブック・オブ・ダストI 美しき野生』  からくっこ 21/8/8(日) 14:30
   ┗Re:【読み物】『ブック・オブ・ダストI 美しき野生』  ナウシカ 21/8/9(月) 13:06

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 ■題名 : 【読み物】『ブック・オブ・ダストI 美しき野生』
 ■名前 : からくっこ
 ■日付 : 21/8/8(日) 14:30
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   『ブック・オブ・ダストI 美しき野生』(上・下)
フィリップ・プルマン作 大久保寛訳
新潮社(新潮文庫) 2021.6

待ってました! あの大傑作ファンタジー、「ライラの冒険」(日本語のシリーズ名は刷新されて現在は「ダーク・マテリアルズ」)の前日譚!!
もう、あらすじとか冷静に書いていられません(笑

ライラがまだ赤ん坊で、おむつをあてられ、ミルクをもらい、と、周りの人間に世話してもらわなければ生きていけない、かよわい存在だったころの物語。
(ライラに「かよわい」なんて形容詞は似合わないけれど)
ライラが自力で身動きできませんので、主人公は彼女でなく、彼女と深くかかわることになる少年マルコム。彼は、近くの修道院に預けられた赤ん坊のライラと出会い、そこから冒険が始まる――というより、ライラをめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていきます。

ご自慢のカヌー「美しき野生号」を操る11歳のマルコムは、好奇心旺盛で賢くて、勇気と行動力があり、手先が器用で、優しい心の持ち主でもあり、と、なんかもういい子すぎるんだけど、そこがまたいい。もう100%純粋な気持ちで彼の活躍に胸を躍らせ、窮地に陥ればハラハラしつつ声援を送りたくなります。

物語を堪能しつつ下巻の最後のページまで来たら……こんなとこで「続く……」って、拷問ですか(笑) 早く続きを〜〜〜。

このシリーズの魅力は、なんといっても独創的な世界観ですよね。
実在のオックスフォードに似ているけれど違う、その違いが絶妙な舞台設定も興味深いし、
人の魂が動物の姿を取って現れたダイモン、真実を示す「黄金の羅針盤」である真理計、権力を握る組織・教権機関、など、言葉だけでもうわくわくします。
またライラの世界を日本語で楽しむことができて、とてもうれしいです。

ライラが主人公の三部作は、すべてが「やまねこ賞」読み物部門大賞に輝いています。
・1&2作目『黄金の羅針盤』『神秘の短剣』:第3回(2000年)
・3作目『琥珀の望遠鏡』」:第5回(2002年)

やまねこ賞大賞作品一覧
ttp://www.yamaneko.org/bookdb/award/yn/ichiran.htm

からくっこ

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【読み物】『ブック・オブ・ダストI 美しき野生』  ■名前 : ナウシカ  ■日付 : 21/8/9(月) 13:06  -------------------------------------------------------------------------
   ▼からくっこさん、みなさま


からくっこさんの投稿、ツボすぎる。
ライラの前日譚が出るという大ニュースがFBを駆け巡ったのは、何年前でしょう。ついに邦訳、出たのですね!


>物語を堪能しつつ下巻の最後のページまで来たら……こんなとこで「続く……」って、拷問ですか(笑) 早く続きを〜〜〜。

うっ。シリーズ完結を待ってから読むか、先ゆく拷問を知りつつ読んでしまうか、迷う〜。

おっしゃる通り、緻密に練り上げられた独創的な世界観、すばらしいですよね。
どういうところから、アイデアが浮かぶのか。プルマンさんの頭の中はどうなっているのか。

宙を切り裂くナイフ、切り目から見える別の世界……あの設定、鳥肌が立ったのを覚えています。


ナウシカ

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