Page 1779 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【読み物】『リスタート』 おちゃわん 20/4/25(土) 14:42 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【読み物】『リスタート』 ■名前 : おちゃわん ■日付 : 20/4/25(土) 14:42 -------------------------------------------------------------------------
みなさま 別の人になる?ような物語を読みました。 『リスタート』 ゴードン・コーマン 千葉茂樹 訳 2019.7 あすなろ書房 〇〇になりたいとか、もし〇〇に生まれ変わったらとか、十代でなくとも、だれでも一度や二度は思うことだ。主人公チェースの場合はかなり極端な例かもしれない。ベッドで目が覚めると自分の名前すら分からない。鏡に映る顔にも覚えがない。それなのに、以前の「彼」は学校で一番のスポーツヒーローである反面、人でなしの塊だったらしい。彼を見る周囲の目には100%の恐怖と憎しみがあったのだ。 物語はタイトル通り、過去のチェースを探る再出発だ。しかしかつての自分を構成するはずの思い出がない状況で、フラッシュバックして浮かぶもののどれを信用できるだろうか。チェースの不安ととまどいは計り知れない。 でも話の展開はスリルとサスペンス(?)いっぱいで面白いし、次々と起こる事件にドキドキする。章が変わるごとに、チェースを取り巻く友人一人ひとりが語る話はそれぞれの立ち位置を明確にして、事柄を別方向から見せてくれる。あっという間に最後のページまで辿り着いてしまった。実態のつかめない自分を探す旅はいかが? おちゃわん |