Page 1726 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【絵本】『風のぼうけん』 みちこ(WYN-1057) 19/10/15(火) 22:28 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【絵本】『風のぼうけん』 ■名前 : みちこ(WYN-1057) ■日付 : 19/10/15(火) 22:28 -------------------------------------------------------------------------
『風のぼうけん』2018.10.17 曹文軒 文/アレクサンダル・ゾロティッチ絵/いわやきくこ訳/樹立社 北から南へ吹く風は、楽しい気分でした。男の子があげていた凧や女性たちの日傘を吹き飛ばし、満開の桜を散らして人びとをあわてさせ、ますます愉快な気分で進んでいきます。野原では、消えかけたたき火をひと吹き。すると、大規模な火事に! 麦畑を焼き尽くされて悲しむ人びとを見て、ショックを受けた風は、地上を離れて川に向かいました。 いたずらな風のぼうけんのお話ですが、台風のあとに読んだからでしょうか、いろいろ考えさせられました。風も水も日ざしも、おだやかなときには恵みですが、ものすごいパワーを持った恐ろしい存在でもあります。人間になさけをかけてなんかくれないだろうと思います。曹文軒さんは、そんなことは承知の上で、風を主人公にしたやさしい物語を書いたのだろうと想像します。今年の初めの来日講演会では、「水」への思いを語っていました。とても哲学的なお話でした。 本書は「曹文軒絵本シリーズ」の2作目ですが、1作目の『とおくまで』(ボーデ・ポールセン絵/いわやきくこ訳/樹立社)もよかったです。哲学的でやさしくてほのぼのしました。 みちこ(WYN-1057) |