Page 1070 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】『ミンのあたらしい名前』 おちゃわん 11/4/20(水) 10:21 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】『ミンのあたらしい名前』 ■名前 : おちゃわん ■日付 : 11/4/20(水) 10:21 -------------------------------------------------------------------------
『ミンのあたらしい名前』 ジーン・リトル 作 田中奈津子 訳 講談社 2011.2 八年前の夏、ミンはカナダ全国博覧会の会場に置き去りにされた。以来、里親を転々とする。衝撃的な事件の報道は人々の記憶から消えず、学校に行くようになってもミンがいじめられる原因となっていた。 もうすぐクリスマスという12月の雪の降る日、四人目の里親は、ミンを児童救済協会の事務所へ連れて行く。また別の里親探しが始まるのだ。ところがそのとき、思わぬ人物がミンたちに声をかける。ミンが肺炎で入院していたときによくしてくれた病院の先生だった。あろうことか先生は「誘拐」と称して、ミンを自宅へ連れ去ってしまった。 孤児と聞いただけで読むのが辛くなるかもしれない。でも楽しい話です。表紙の色白でやさしそうな、でも真摯な女の子のまなざしをごらんあれ。悲しいだけの話ではありません。 → ttp://www.bk1.jp/product/03372520 (頭にhをつけてください) ミンの真っすぐな、あるいは無骨な生き方が、たくさんのことを教えてくれる。決して心を開こうとしなかったミンが、しだいに前を向いて歩いていこうとする過程がいいです。こうすれば子どもは喜ぶとか、先に頭で決め付けてしまう向きには、特に手にとって読んでほしい。愛することの大変さ、生きていくことの大変さとともに、そのすばらしさも教えてくれる。 物語の重要なエピソードに、何年か前のインドネシアを襲った津波のことが出てくる。遠くに住む子どもたちがそれをどう受け止め、どんな行動を取ったか。身につまされた。 おちゃわん <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; YTB730; SLCC1;...@p1234-ipbf312kyoto.kyoto.ocn.ne.jp> |