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 ▼【新刊読み物】『ハンター』  ワラビ 10/7/23(金) 11:58
   ┣Re:【新刊読み物】『ハンター』  おおさく 10/7/24(土) 20:02
   ┗Re:【新刊読み物】『ハンター』  おちゃわん 10/10/21(木) 16:14
      ┗Re:【新刊読み物】『ハンター』  おおさく 10/10/21(木) 18:47

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 ■題名 : 【新刊読み物】『ハンター』
 ■名前 : ワラビ
 ■日付 : 10/7/23(金) 11:58
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   みなさま、こんにちは。

 やまねこでブームのニュージーランドの物語を読みました。おもしろかったです。夏休みに是非どうぞ。

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『ハンター』ジョイ・カウリー作 大作道子訳 偕成社 2010.06
"Hunter" (2004) by Joy Cowley
★2006年NZポスト児童図書賞児童読み物部門受賞作

 1805年、見えないはずの物を見通す力を持つマオリの少年<ハンター>と、2005年の現代に生きる少女が、ニュージーランド南島の南端で、時を越えた不思議な交流をし、それぞれの苦境に挑む物語。
 1805年、マオリのある部族の奴隷少年ハンターは、絶滅したと言われている鳥モアのおそらく最後の1頭を、主人たち3人と追っているところだ。部族の名誉をかけた特別な狩りだった。その最中にハンターは特別な力で、白いカヌーのような鳥が空を滑っていく様と、恐怖におののく少女の姿を垣間見る。あの少女は、遠い島からアザラシを狩りにくる白い肌の男たちの仲間だろう、とハンターは考える。
 2005年、もうすぐ13歳の少女ジョーダンは、弟2人とともにウェリントンからインターカーギルの自宅に向かう途中だった。叔母がチャーターしてくれた小型飛行機は、天候悪化のために大自然のフィヨルドランドの浜辺に墜落してしまう。

 時を越えた不思議な交流というファンタジーの要素もあるが、大自然の中の緊迫したサバイバルはとてもリアルで、シビアな冒険のドラマでもある。あわせて、マオリの昔の風習と現代の暮らしの様子が一度にわかる点も、とても興味深かった。
 3人きょうだいの家系は、マオリ族に、ヨーロッパの民族のさまざまな血が少しずつ混じっている。見た目はまるでスウェーデン人のジョーダンは、自分の先祖をたどっていく研究を進めている最中で、マオリの血を強く意識していた。時代を遡ってハンターのほうは、4、5歳の頃に自分の部族が皆殺しとなり、敵の部族の奴隷となっていた。ひどい扱いを受けていたが、特別な力のおかげでどんな獲物も捕らえることができるため、この先も生かしておいてはもらえるだろう。だが、誇りを持って生きていくために逃亡を考えており、このモア狩りは彼にとって絶好のチャンスだった。しかし、少女の墜落を垣間見たハンターは、自分が逃げるよりも、少女たちを助けることを優先するのだ。200年の時を越えて、ハンターはどうやって少女を助けようというのか。大怪我、連絡手段なし、子どもだけ、という過酷な状況を、現代っ子のジョーダンたちはどうやって乗り切っていくのか。
 夏休みにぴったりのこの物語、是非読んでほしい。海の向こうニュージーランドの物語は、この春から夏にかけての、やまねこからのイチオシのおすすめだ。メルマガ5月号、6月号の特集も読んでね。


ワラビ(wyn-1001)

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 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【新刊読み物】『ハンター』  ■名前 : おおさく  ■日付 : 10/7/24(土) 20:02  -------------------------------------------------------------------------
   『ハンター』をご紹介いただき、たいへんうれしいです。ありがとうございます。
夏でも寒いフィヨルドランドの森を舞台にした物語を、この夏休みに楽しんでいただけたらうれしいです。

おおさく

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 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【新刊読み物】『ハンター』  ■名前 : おちゃわん  ■日付 : 10/10/21(木) 16:14  -------------------------------------------------------------------------
   ワラビさん、みなさま


こちらも読みました!とてもおもしろかったです。
ニュージーランドの人にとって、祖先につながるこんな話はまさに贈り物だろうなぁ。と思いました。

マオリの少年ハンターが最後にへとへとになっちゃって、ああ、どうなる!と心配しましたが、もしかして・・・かなという予想通りで、ホッ!
彼女の行動のためにお話が始まるとはいえ、叔母さんのやりようには憤慨しました。


おちゃわん

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 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【新刊読み物】『ハンター』  ■名前 : おおさく  ■日付 : 10/10/21(木) 18:47  -------------------------------------------------------------------------
   おちゃわんさん

『ハンター』を読んでいただき、ありがとうございました。楽しんでいただけて、たいへんうれしいです。ほんとうにニュージーランドならではの物語ですよね。いい作品に出会えました。

>彼女の行動のためにお話が始まるとはいえ、叔母さんのやりようには憤慨しました。

アリーおばさん、猛省したかもしれませんね〜。

おおさく

<Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10.6; ja-JP-mac; rv:1.9.2.10) Gecko/...@FLA1Afa141.tky.mesh.ad.jp>
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