Page 883 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】『とむらう女』 ちゃぴ(WYN-1026) 09/12/8(火) 5:58 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】『とむらう女』 ■名前 : ちゃぴ(WYN-1026) ■日付 : 09/12/8(火) 5:58 -------------------------------------------------------------------------
みなさま ヤングアダルト小説のシリーズ、「金原瑞人選オールタイム・ベストYAシリーズ」が作品社の刊行で、はじまりました。 このシリーズについて、「選者のことば」にはこう書かれています。 ***引用**** つまり、作品の古い新しいに関係なく、海外で売れている売れていないに関係なく、賞を取っている取っていないに関係なく、読みごたえのある小説のみを出していくということだ。 *********** 志の高さを感じます。 1作目の本作は、心に静かに響く作品です。 『とむらう女』 "The Shrouding Woman" ロレッタ・エルスワース(Loretta Ellsworth)作 金原瑞人選 代田亜香子訳 ISBN 978-4-86182-267-4 定価 本体1,600円+税 大草原の広がるミネソタ州に、11歳のイーヴィと5歳の妹はパパと暮らしている。ママが亡くなってまもない。そこへ、パパのお姉さんのフローおばさんが家族の世話をするためにやってきた。フローおばさんは、おとむらい師と呼ばれている。おとむらい師というのは、死者の埋葬の準備をする女性だ。 幼い妹はすぐおばさんになついたが、イーヴィは反発する。おばさんがママの場所にいて、ママの仕事をするのがいやだし、人の死と関係する、おとむらい師という仕事も怖い。 肉親の死を受けいれるには、たくさんの時間が必要です。まだ母の死を受けいれられないイーヴィは、フローおばさんがママの存在を奪ってしまうような気がして、素直におばさんを受けいれることができません。イーヴィの頑なな気持ちをフローおばさんはちゃんと理解していて、やさしく見守り、イーヴィの気持ちがとけるのを待ちます。その賢さと大きさにわたしはとても惹かれました。 イーヴィは、亡くなったママとつながる場所である「ママの庭」の手入れ、迷子の子ギツネとの出会いなどを通して、また、おとむらい師の仕事を知っていくことで、命、生、死について考え、理解していくのです。 物語の時代は19世紀半ば。鉄道敷設やインディアン、カーボーイの話もでてきます。『パーシーと気むずかし屋のカウボーイ』(ウルフ・スタルク作 小峰書房)のおじいちゃんのヒーロー、バッファロー・ビルの名前も出てきて、おおっと思いました。 ☆メープルストリート紹介ページ ttp://www.litrans.net/maplestreet/p/sakuhin/index.htm ☆作品社HP ttps://www.tssplaza.co.jp/sakuhinsha/ *上のURLへ飛ぶときは、 コピーして頭に h を加えてください。 ちゃぴ(WYN-1026) <ZonchBrowserPro@catv-218-228-88-226.ctk.ne.jp> |