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 ▼【未訳読み物】"The Higher Power of Lucky"  コアラン 07/4/18(水) 0:12

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 ■題名 : 【未訳読み物】"The Higher Power of Lucky"
 ■名前 : コアラン
 ■日付 : 07/4/18(水) 0:12
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   "The Higher Power of Lucky"
by Susan Patron with illustrations by Matt Phelan
Atheneum Books for Young Readers

 主人公のラッキーは、カリフォルニアの小さな町に住む10歳の女の子。その家庭環境はちょっと複雑だ。お母さんは事故で亡くなり、お父さんはラッキーを育てる気がない。お母さんはお父さんの二人目の奥さんで、フランスにはお父さんの一人目の奥さんブリジットがいたのだが、そのブリジットがカリフォルニアに来て、ラッキーを育てているのだ。
 ブリジットはラッキーのことを可愛がってくれるけれど、いつもフランスのことを恋しがっていて、カリフォルニアに順応しているとは言い難い。ある日ブリジットの部屋でパスポートを見つけたラッキーは、ブリジットがラッキーを捨ててフランスに帰ってしまうと思い込み……。

 ラッキーも含め、登場人物たちが皆、個性的で活き活き描かれています。ラッキーはユーモラスで聡明、そして繊細な女の子。何とか自分の力で苦境を(ラッキーが勝手に思い込んでいる苦境ですが)乗り切ろうと、あれこれ計画を立てる様子は、微笑ましくもあり、切なくもあります。
 挿絵もほのぼのとしていてよかったです。表紙の絵、物語のクライマックスシーンですが、本を読んでから絵を見たら、ちょっとぐっときました。
 この本はニューベリー賞受賞作ですが、本文に"scrotum" という単語が出てくるために、この本の購入を見合わせる図書館や学校が出てきているというニュースを聞きました。本を全部読んでみれば、単語一つにとらわれることなく、本書のよさが分かるのに……と個人的にはとても残念です。

コアラン(WYN−2028)

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