Page 414 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【読物】タイの少女カティ shoko(WYN-1042) 07/1/21(日) 17:56 ┣Re:【読物】タイの少女カティ くらら(WYN-1046) 07/1/27(土) 12:28 ┣Re:【読物】タイの少女カティ はるはな 07/1/27(土) 13:38 ┃ ┗Re^2:【読物】タイの少女カティ shoko(WYN-1042) 07/1/28(日) 8:55 ┗Re:【読物】タイの少女カティ NON(WYN-1019) 07/2/20(火) 5:16 ┗Re^2:【読物】タイの少女カティ ぐりぐら★WYN-1039 07/2/28(水) 15:37 ┗Re:Re^2:【読物】タイの少女カティ NON(WYN-1019) 07/3/2(金) 13:30 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【読物】タイの少女カティ ■名前 : shoko(WYN-1042) ■日付 : 07/1/21(日) 17:56 -------------------------------------------------------------------------
みなさま、 新刊と思って書きこんでいる途中に、もう半年以上たっていることに気がつきました。(;0;)でも、私はよかったと思うので、ご紹介です。 『タイの少女カティ』 ジェーン・ベヤジバ作 大谷真弓訳 講談社 2006.7 ISBN:406283202X カティは9歳の少女。タイでおばあちゃんとおじいちゃんと暮らしている。おばあちゃんはおいしい料理をたっぷりと料理を作り、おじいちゃんは、ボートにのせて小屋へ連れて行ってくれたり、本を読んでくれた。友だちのトングといると楽しい。でも、カティの心の奥にいるのは、ただひとり。そう、お母さんだ。お母さんは、帰ってくるという約束はしなかった。4月、春の大掃除のとき、お釈迦さまの前でひざまずき、額を床につけてお辞儀していたおばあちゃんがふり返っていった。「カティや、お母さんに会いたいかい?」 素朴なタイトルなのになんだかひかれて、ふと読みました。 タイの少女カティがタイでの生活をどう過ごすかというような単純な物語ではありませんでした。もちろん舞台はタイなのですが、それよりも、このお話はカティの心の動きに重きが置かれます。 (じつのところ、タイの話だと思って読んでいたら、携帯とかインターネットという言葉も普通にでてきて、ちょっと驚きました。実はカティのお母さんはかなり有能な弁護士で、以前カティたちはかなり都会に住んでいました) おばあちゃんに連れられ、お母さんに会いに行ったカティは、それから母親の人生をたどり、そして自分の出生の謎を知ります。これから自分がどうすればよいのか、自分の人生を見つめていくカティの心の成長が、静かに、でも力強く描かれます。たった9歳の少女がこんなにも強いものなのでしょうか。今の私が同じような場面に立ち会ったら、どうしたでしょうか。 各章のタイトルの後ろにそっととつけられている1 行の言葉が、本文中に描かれるストーリーに深い意味を与えてきます。こちらも逃さずに読んでくださいね。 |
shokoさん わぁ、ほかにも読んでいらっしゃった方がいてうれしいです。 わたしも好きです、この本。表紙もきれいですよね。 やわらかい文章から、タイの水辺で暮らす人びとの情景が 浮かび上がってきます。でも、各章の冒頭に気になる一文が 書かれているのですよね。そしてカティの決断につながって いきます。 タイのお話だけれども、現代の人が書いている、そして 英米人や日本人とはちがうメンタリティで書かれている ということが、わたしには新鮮でした。 昨年、作者にお会いする機会に恵まれました。 とても明るく前向きで聡明な方で、すてきなお友達に囲まれて いる様子は、カティのお母さんとおじさんやおばさんたちとの 関係に重なって見えました。 この作品は2006年のS.E.A.Write Award(東南アジア文学賞) を受賞しました。詩や大人向けの小説など幅広いジャンルを 対象にしているので、児童文学作品の受賞は珍しいそうです。 くらら |
shokoさん くららさん こんにちは! この本、あらすじを読んでとても興味が湧きました。 くららさんもおっしゃっているように、私も英米やいわゆる 西洋とはまた違う、アジアの児童文学にも目を向けてみたいです。 面白そうな本のご紹介、ありがとうございました。 はるはな(WYN−1047) |
くららさん、はるはなさん くららさん、 作者さんとお会いになったのですね! やはり素敵な方なのですね。うらやましい。 そう、この本、現代のタイの感覚というのも入っていて、私もとても新鮮に感じました。 カティの心を表しているワンフレーズが、とても効いていました。 深いです。 はるはなさん、ぜひお読みになったら感想を教えてくださいね。 |
shokoさん、くららさん、みなさま 読みましたー。 本当に「みずみずしい」おはなしです。 タイ人の生活は日本人がかんがえているよりずっと、現代の日本人や西欧諸国の暮らしに近いのですよね。でも、日本が日本らしさを保っているように、タイにもタイらしさが残っている。このおはなしは、田舎と都会の生活を両方描くことで、その辺がちゃんと伝わってきているのがいいなと思いました。 でも、カティは生活レベルとしてはとても恵まれている子だとおもいます。それを同じタイの子はどう取っているのかなというのが気になりました。でも、よく考えたら英語で書かれいるので、タイの子が対象ではないのでしょうか? |
shokoさん、くららさん、はるはなさん、NONさん これまたみずみずしく、しかも色々思うことの多い作品でした。NONさんがおっしゃるように、カティの家庭環境は非常に恵まれており、「タイの少女」とは言っても、決して平均的な生活ではないんだろうなとは思いました。でも、国がどこであれ、少女の気持ちは万国共通だろうし。 カティのお母さんの友人たちのポジションがちょっといまひとつあいまいな感じは受けましたが(あれがタイ式の関係なのでしょうか?)、とてもいい作品だとは思いました。 ぐりぐら |
ぐりぐらさん 読まれたのですね。東南アジアの国らしいおおらかさがいいですよね。友人たちはどうなんでしょう? 案外あれが普通なのかもしれません。少なくとも隣国インドネシアでは、とても子どもを大切にするし、人と人との距離が日本よりずっと近いですから。 |