Page 198 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】いつか、星にほほえみを ぎねびあ(WYN-1045) 06/6/19(月) 21:38 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】いつか、星にほほえみを ■名前 : ぎねびあ(WYN-1045) ■日付 : 06/6/19(月) 21:38 -------------------------------------------------------------------------
『いつか、星にほほえみを』(Who Goes Home?) シルヴィア・ウォー作/金子ゆき子訳/ランダムハウス講談社/2006年6月 『さよなら、星のむこうへ』、『あの星への切符』に続く、「オーミンガットシリーズ」3部作の完結編。 1作目、2作目とも、平和のために地球に派遣されているオーミンガット星人が、故郷への帰還命令を受けてからの家族の葛藤を描いている。 オーミンガット星人スティーブンと地球人のリディアとの間に生まれたジェーコブは、13才になって、父親の仕事を手伝うようになった。父スティーブンは「コーディネーター」。今までの登場人物たちをはじめ、ヨーロッパに散在するオーミンガット星人の地球での安全を確保するのが仕事だ。 1作目の事件の中心人物となった父子も、2作目の一家も、無事に暮らしてこられたのはスティーブンのおかげだった。だが、1作目の事件のせいで、子どもはこれ以上地球に置いておけないと、オーミンガット星で判断が下された。そして2作目で起きた事件でさらに事態は深刻に。その影響がついにジェーコブにも及んできた。 ジェーコブがどのように育てられたか、なぜ13才になって仕事を手伝うようになったのか、そしてその後何をどう選択しようとしたのか、そのすべてが切ない。とにかくつい親の気持ちで読んでしまう。 3作目でようやくすべてが明らかになり、3つの家族の立場の違いがはっきりとわかった。作者の構成力のすばらしさを感じる。 シリーズ全編にわたって切ないのだけれど、それぞれの家族の絆をしっかりと感じることのできるシリーズだ。 なお、1作目のレビューは第2次原書マラソン過去ログ、2作目は現在開催中のファンタジーマラソン掲示板(いずれも会員限定)にあります。 ぎねびあ(WYN-1045) |