Page 1829 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【読み物】『抵抗のディーバ』 なおじ 21/7/16(金) 15:28 ┣Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 みちこ(WYN-1057) 21/7/20(火) 14:50 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 なおじ 21/7/23(金) 2:07 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 みちこ(WYN-1057) 21/7/27(火) 17:05 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 なおじ 21/7/29(木) 10:16 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 みちこ(WYN-1057) 21/7/29(木) 15:43 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 なおじ 21/8/1(日) 1:52 ┃ ┣Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 みちこ(WYN-1057) 21/8/4(水) 12:54 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 みちこ(WYN-1057) 21/8/4(水) 13:07 ┃ ┗Re:【読み物】『抵抗のディーバ』 なおじ 21/8/5(木) 15:46 ┗【読み物】『トメック さかさま川の水1』 みちこ(WYN-1057) 21/8/4(水) 12:49 ┣Re:【読み物】『トメック さかさま川の水1』 なおじ 21/8/29(日) 23:52 ┃ ┗Re:【読み物】『トメック さかさま川の水1』 みちこ(WYN-1057) 21/9/18(土) 22:42 ┗Re:【読み物】『ハンナ さかさま川の水2』 なおじ 21/9/22(水) 16:19 ┗Re:【読み物】『ハンナ さかさま川の水2』 みちこ(WYN-1057) 21/9/22(水) 21:26 ┗Re:【読み物】『ハンナ さかさま川の水2』 なおじ 21/9/24(金) 12:00 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【読み物】『抵抗のディーバ』 ■名前 : なおじ ■日付 : 21/7/16(金) 15:28 -------------------------------------------------------------------------
みなさま、こんにちは。 読み終わってから随分経ってしまったのですが(汗)、読書室掲示板に是非書き残しておけたらと思い、ご紹介させてください。 『抵抗のディーバ』 ジャン=クロード・ムルルヴァ 著、横川晶子 訳 岩崎書店、2012.03 独裁者が恐怖政治を行う国で、二人の少女と二人の少年が圧政からの解放を求め民衆と共に立ち上がる。彼らの武器は“歌”!この戦いの結末に待つものとは――。 フランスの児童文学賞「サン・テグジュペリ賞」受賞作品。 著者のジャン=クロード・ムルルヴァが、2021年度アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞したことから、既に邦訳されている作品を読んでみようと手に取った作品でした。(賞速報等、やまねこスタッフの方々、いつも本当にありがとうございます!!) あらすじを見て読み始めた段階では、ファンタジー要素を持つ作品だと気付かなかったのですが、文字どおりに“人並外れた”体力を持つ「犬男」や「馬男」という種族が出てくる等、ファンタジー作品だと途中で気付きました。現実離れした設定が点在する一方で、それらも非常に自然に描かれており、普段ファンタジーを読み慣れない私でもこの物語の世界にすっと入り込んで思いっきり楽しめました。 作中では「剣闘士」も現在に実存するという設定。読みながら、剣闘士はまったくの架空のことではなく、過去に実在したということを考えながら場面や心情の描写に向き合うと、胸がえぐられる思いがしました。 剣闘士だけでなく、独裁者が非情に権力を振り回し、それによって引き起こされる数々の状況にも、非常に考えさせられました。 痛みは伴いながらも、最後には背中を押してもらえる作品です。 なおじ |
なおじさん、みなさん、こんにちは。 >『抵抗のディーバ』 >ジャン=クロード・ムルルヴァ 著、横川晶子 訳 >岩崎書店、2012.03 読まれたんですね! ご紹介ありがとうございます。 >独裁者が恐怖政治を行う国で、二人の少女と二人の少年が圧政からの解放を求め民衆と共に立ち上がる。彼らの武器は“歌”!この戦いの結末に待つものとは――。 わあ、さすがフランス革命の国!(なんて短絡的に考えてしまう私です……) >あらすじを見て読み始めた段階では、ファンタジー要素を持つ作品だと気付かなかったのですが、文字どおりに“人並外れた”体力を持つ「犬男」や「馬男」という種族が出てくる等、ファンタジー作品だと途中で気付きました。現実離れした設定が点在する一方で、それらも非常に自然に描かれており、普段ファンタジーを読み慣れない私でもこの物語の世界にすっと入り込んで思いっきり楽しめました。 独特ですね! アストリッド・リンドグレーン記念文学賞の速報を作るときに少し調べた中で、ムルルヴァさんが俳優でもあることを知ったのですが、作品も演劇人ならではのところがあるのかもしれませんね。 歌で戦うというところにも惹かれます。 私も読んでみようと思ってます。 アストリッド・リンドグレーン記念文学賞の速報はこちらです(頭にhをつけてください)。 ttp://www.yamaneko.org/cgi-bin/sc-board/c-board.cgi?cmd=one;no=1100;id=award#1100 みちこ(WYN-1057) |
みちこさん >読まれたんですね! ご紹介ありがとうございます。 こちらこそ、きっかけを下さってありがとうございます!! (それなのに書き込みが遅くてすみませんーー(>_<)) 賞速報のリンクもどうもありがとうございます! >わあ、さすがフランス革命の国! >独特ですね! アストリッド・リンドグレーン記念文学賞の速報を作るときに少し調べた中で、ムルルヴァさんが俳優でもあることを知ったのですが、作品も演劇人ならではのところがあるのかもしれませんね。 たしかに、お国柄や作者の経歴からの影響もきっとあるのだろうなと、改めて思います! 剣闘士が戦う円形闘技場は、フランスでも南部の方では現在も遺跡として残っていると思うので、原書の地では、書く方も読む方もより身近に感じるのかしら、なんて思ったり…… 個人的に、後半の剣闘士絡みのシーンが本当に印象的で、色々考えさせられてしまいました。 もし読まれるなら、手に汗握る良い読書タイムを、と祈っていますー!(^^) なおじ |
なおじさん、みなさん、こんにちは。 読みました〜。独特のファンタジーですね! ぶあついし、作者になじみがないし、読めるかなあと不安だったのですが、読み始めてみたらとても読みやすく、つまずくことなく読み終えることができました!(登場人物が多いので、メモをとりながら読んだのは正解でした) いちばん印象的だったのは、「馬男」たちの存在でした。とても好感を持ちました。どんな世の中でも、こういう精神を大切にするべきなんだなあと思いました。 >剣闘士が戦う円形闘技場は、フランスでも南部の方では現在も遺跡として残っていると思うので、原書の地では、書く方も読む方もより身近に感じるのかしら、なんて思ったり…… なるほど、そうなんですね。 日本の読者には、「剣闘士」ってピンとこないかもしれませんね。私も映画の「スパルタカス」のイメージぐらいしかありません(しかも本編は見ておりません……)。 こういうことも含めて、解説がほしかったなあと思います。あとがきがないのが残念! 作者がどんなことをモチーフに、どんな思いをこめて書いたのかも気になります。 もっとも、そんなことは気にせず、物語そのものを楽しめ!という考え方もあるでしょうね。 ムルルヴァさんの別の作品も読んでみたいと思います。 みちこ(WYN-1057) |
みちこさん さっそくに読まれたとのこと、ご返信ありがとうございます! >ぶあついし、作者になじみがないし、読めるかなあと不安だったのですが、読み始めてみたらとても読みやすく、つまずくことなく読み終えることができました! 私も本当に、同様の感想を持ちました! 馬男に関しても本当に同感です。ハラハラする展開も多い中で、馬男関連の場面は、読んでいて心がぽっと温まりますよね。 剣闘士に関してはたしかに、日本の読者に馴染みが少ない要素が大きな割合を占める作品こそ、あとがきなどで補足があれば……というみちこさんの意見に大いに納得です。 (先日拝読した『色どろぼうをさがして』では、解説も本当に読みやすく、作品との補完関係も絶妙で、それも読みながらさすがだなぁと思っておりました!!) 気になって、今ささっとムルルヴァさんのHPを見てみたら、この作品のベースはご自身の経験や考え(学生時代の寮生活、自由を求める思い、残忍さというものへの恐怖、ひとの「声」、等々)でありつつ、執筆時にはどこへ着地するか自分でも分からず筆を走らせていた、といったことが書かれていました。 また、ご本人によると、この作品の中で登場する強い登場人物は、みな女性。現実でも、ご自身の道をただしてくれた人等、敬意を表したい人は女性ばかりであるから、とも。 女性の強さを描いた作品、という点は、恥ずかしながら私は読んだだけでは気付けておりませんでした…… (ますますみちこさんのご指摘がごもっともですね!) ご本人の思いの一端を読んでみると、たしかに他の作品がさらに気になってきますね〜〜 なおじ |
なおじさん >気になって、今ささっとムルルヴァさんのHPを見てみたら、この作品のベースはご自身の経験や考え(学生時代の寮生活、自由を求める思い、残忍さというものへの恐怖、ひとの「声」、等々)でありつつ、執筆時にはどこへ着地するか自分でも分からず筆を走らせていた、といったことが書かれていました。 おお〜、ありがとうございます! HPをのぞいてみても、フランス語がわからないのでメニューも読めずにおりました(^-^;) 着地点がわからないままに書いたのですね〜。ごく最近、大好きなニュージーランドの作家もそうだと知って、そういう書き方もあるんだなあ、そういうのもいいなあと思ったところでした。 >また、ご本人によると、この作品の中で登場する強い登場人物は、みな女性。現実でも、ご自身の道をただしてくれた人等、敬意を表したい人は女性ばかりであるから、とも。 そうだったんですね。私も全然気づいていませんでした〜。 そういえば、「コンソルーズ」はみんな女性でしたね。 リンドグレーン賞関連の動画も見てみようと思います。 (『色どろぼうをさがして』を読んでくださり、ありがとうございます) みちこ(WYN-1057) |
みちこさん 「動画」と聞いて、ムルルヴァさんのHPの目立つ場所に埋め込まれている動画もクリックして見てみたら、なんとドイツ語で滑らかに(と言ってもドイツ語はまったく分からないのですが^^;)しゃべっておられました! (驚いた勢いで、つい書き込んでしまいました笑) 今年生誕100年を迎えたゾフィー・ショルを題材にした作品を過去に書かれた縁で、数か月前にインタビューを受けられたようでした。 なおじ |
なおじさん >「動画」と聞いて、ムルルヴァさんのHPの目立つ場所に埋め込まれている動画もクリックして見てみたら、なんとドイツ語で滑らかに(と言ってもドイツ語はまったく分からないのですが^^;)しゃべっておられました! おお〜、そうなんですか。ドイツ語の先生をしていたんですよね。 リンドグレーン記念文学賞関連の動画では、英語もしゃべりつつ、通訳の方を通してフランス語でお話ししていましたね。途中までしか見てないのですが……(^-^;) みちこ(WYN-1057) |
なおじさん >今年生誕100年を迎えたゾフィー・ショルを題材にした作品を過去に書かれた縁で、数か月前にインタビューを受けられたようでした。 読み流してしまいましたが、ゾフィー・ショルを検索して、反ナチ活動家だと気づきました。 映画「白バラの祈り」は見ました。衝撃を受けました。 抵抗する女学生ということで『抵抗のディーバ』とつながってるんですね、きっと! 興味深い情報、ありがとうございました。 ムルルヴァさん、ドイツ語がほんとうにお上手ですね(私もドイツ語はまったくわからないのですが^^;)。 みちこ(WYN-1057) |
みちこさん 私は「白バラの祈り」も見ていなくて、詳しく知らなくてお恥ずかしいのですが、ムルルヴァさんにとってきっと「抵抗運動」が大きな存在で、複数の作品に表れているのだろうなと、私も思いました。 『トメック さかさま川の水1』ももう読まれたとは!みちこさんの書き込みを読んで、私も読みたくなりました。 (実は、未邦訳の『ゾフィー・ショル』を読んでみたくなって注文したのですが、コロナの有無に関わらずバカンス期間のヨーロッパということで、届くまで1ヶ月ぐらいかかるみたいです〜^^;) なおじ |
みなさま、こんにちは。 ジャン=クロード・ムルルヴァさんの作品をもう1冊読んでみました。 『トメック さかさま川の水1』 ジャン=クロード ムルルヴァ作/平澤朋子絵/堀内紅子訳/福音館書店 少年トメックが営むよろず屋に、ある日、見知らぬ少女がやってきました。不死の水をさがしているといいます。トメックは、ハンナという名のこの少女への思いと外の世界への憧れの気持ちから、不死の水を求めて旅に出ました。 なにか懐かしさを感じるこの冒頭部分を読んで、ほっこりとときめきました。旅の途中で、すてきな人やちょっと変わった民族に出会うところは「オズの魔法使い」シリーズを思わせます。心地よいファンタジーで、やさしい気持ちになりました。『ハンナ さかさま川の水2』も読まなければ! みちこ(WYN-1057) |
みちこさん 『トメック さかさま川の水1』のご紹介ありがとうございました。私も読んでみました! 本当に、読んでいてやさしい気持ちになる、あたたかいお話ですね。 ファンタジーという形式ですが、読み進めていくうちに、現実のひとりひとりの人生もトメックの旅のような予想のつかない出会いや展開の連続かもしれない……と思わされました。 クライマックス近くで、トメックとハンナが顔を見合わせて、言葉を交わさずに二人とも頭の中で繰り返したという問いも、深いですよね。。この場面、『抵抗のディーバ』を書いたのと同じ作者さん、ということを感じた気がしました。 『ハンナ』の方も、ぜひ読んでみたいと思います〜〜!(さらに遅れてしまうかもしれないですけれども^^;) なおじ |
なおじさん 反応がめちゃめちゃ遅くてすみません。 >『トメック さかさま川の水1』のご紹介ありがとうございました。私も読んでみました! うれしいです! >本当に、読んでいてやさしい気持ちになる、あたたかいお話ですね。 ですよね。ムルルヴァさん、やさしい方なんでしょうね〜。 >ファンタジーという形式ですが、読み進めていくうちに、現実のひとりひとりの人生もトメックの旅のような予想のつかない出会いや展開の連続かもしれない……と思わされました。 なるほど〜。平穏だけど退屈な毎日から何かをきっかけにとびだすというコンセプトに惹かれました。人生もそうですよね。 >『ハンナ』の方も、ぜひ読んでみたいと思います〜〜!(さらに遅れてしまうかもしれないですけれども^^;) 私も少し先になりそうです〜。 みちこ(WYN-1057) |
みちこさん、みなさま みちこさん、先日はご丁寧に返信下さってどうもありがとうございました(>_<)!! いくつも本を読み散らかしてしまっている状況なのですが(苦笑)、これは読み終えられたのでご報告します! 『ハンナ さかさま川の水2』 ジャン=クロード ムルルヴァ作/平澤朋子絵/堀内紅子訳/福音館書店 『トメック さかさま川の水1』とセットになっている本です。1巻目が少年トメックの視点から書かれているのに対して、こちらの2巻目は少女ハンナがトメックに宛てて語っている作品です。 トメックとハンナは、共に旅をしているわけではなかったので、1巻と2巻とでは、語り手の違いがあるだけでなく、旅の内容自体の大部分がまったく異なっています。 そのため、予想していたよりも、「種明かし」のような部分は少なかったのですが、トメックが手に汗握るピンチをいくつも切り抜けてきていた間に、ハンナにもこんな出会いや別れがあったとは……! ドキドキもするのですが、どの場面も読んでいて心がぽっと温かくなります。不思議な世界に迷い込めてとても幸せでした!みちこさん、導いて下さってありがとうございました〜〜!! なおじ |
なおじさん わー、先を越されました(^-^;) >そのため、予想していたよりも、「種明かし」のような部分は少なかったのですが、トメックが手に汗握るピンチをいくつも切り抜けてきていた間に、ハンナにもこんな出会いや別れがあったとは……! なるほど〜。わくわくしますね。 ハンナの物語を読むのが楽しみです! ネタバレしないようにほどよく教えてくださってありがとうございます! みちこ(WYN-1057) |
みちこさん 早速にご返信下さりどうもありがとうございます!! >>予想していたよりも、「種明かし」のような部分は少なかった に関しては、良い意味で期待を裏切られたなぁと感じましたし、なので、1巻を読み終えてから時間が経っても、新たな気持ちで楽しめる作品になっていると思います! 色々とのろのろ亀ペースの私から言うのも何なのですが(苦笑)、どうぞご無理なき時のお楽しみにと祈っております〜(^^) なおじ |