Page 1495 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! ちゃぴ(WYN−1026) 13/11/16(土) 11:30 ┗Re:【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! みちこ(WYN-1057) 14/1/19(日) 16:23 ┗Re:【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! yukaffe 14/1/21(火) 16:40 ┗Re:【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! みちこ(WYN-1057) 14/1/21(火) 22:25 ┗Re:【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! まなみ(WYN-1063) 20/2/6(木) 12:09 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】浮いちゃってるよ、バーナビー! ■名前 : ちゃぴ(WYN−1026) ■日付 : 13/11/16(土) 11:30 -------------------------------------------------------------------------
みなさま 『縞模様のパジャマの少年』(千葉茂樹訳、岩波書店)で注目されたジョン・ボインの作品です。 『浮いちゃってるよ、バーナビー!』 "THE TERRIBLE THING THAT HAPPENED TO BARNABY BROCKET" ジョン・ボイン(John Boyne)作 オリヴァー・ジェファーズ(Oliver Jeffers)画 金原瑞人選 代田亜香子訳 作品社 2013.10.30 ISBN 978-4-86182-445-6 定価 本体1800円+税 シドニーで平穏に暮らすクロケット夫妻に、とんでもない子バーナビーが生まれた。重力に逆らって、ふわふわ浮かんでしまうのだ。ふつうの家庭を持ち、ふつうの仕事をし、すべてふつうであることを望む夫妻にとって、とてもふつうとはいえないバーナビーは、恥さらしで耐えがたいことだった。 それでも夫妻はなんとか、人目にさらさないようにして、息子を育てた。だが、バーナビーが8歳のある日、ひょんなことから、浮かぶところをテレビで放映され、みんなに知られてしまう。ついに耐えられなくなった両親は、おそろしい計画を実行する。そのときから、バーナビーの世界をめぐる旅が始まる。 ふつうってなに? ふつうじゃないって悪いこと? 簡単には答えられない問題について、誇張してわかりやすく描いた作品。現実離れした主人公設定と波瀾に富む筋運び、そこに親や世間への批判、気味悪さを織り込んで、ずんずん読め進める物語にしている。主人公は、オーストラリアからブラジル、アメリカ……と、せわしく大移動し、いく先々で、ふつうでないと烙印を押された人々に出会う。その人たちのほとんどは、親の決めた基準からはみだしてもがきながらも、自分に正直にに生きようとしている。 本当の自分が、親の望む自分と違う苦悩は、親離れするとき、だれもが大なり小なり体験する。子どもたちは、主人公のバーナビーとともに考え感じることで、そうした心のもやもや、親への複雑な思いを発散させ、解き放たれる爽快感を味わえるだろう。 でも、もうじき離れていく子の親である私には、親たちの気持ちがよくわかってしまった。親とは、自分の基準を我が子に押しつけてしまう愚かなものだ。子どもの幸せのためというつもりでも、本当は自分の幸せのためだったりもする。バーナビーの両親の過ちは許されることではないけれど、その立場に私がいれば、同じことをしないとは言い切れない。バーナビーが最初に行かされた、収容所に似た学校など、現実の親たちと照らしあわせ、どきっとさせられた。 けれども、親自身も、その親の基準の縛りに悩んできている。バーナビーの両親の生い立ちも、作品では描かれ、なるほどと思った。親子の基準のずれは、繰り返させる永遠のテーマだ。 親は子に影響を及ぼさないではいられない。しかし、親の影響がどうあれ、自分の生き方は選ぶのは結局は自分自身。長い旅の末にバーナビーが最後に選びとった選択を、子も親も、じっくりと考えてほしい。 ☆メープルストリート紹介ページ ttp://www.yamaneko.org/maplestreet/p/sakuhin/index.htm ☆作品社HP ttp://www.sakuhinsha.com/ *上のURLへ飛ぶときは、 コピーして頭に h を加えてください。 ちゃぴ(WYN-1026) |
ちゃぴさん、みなさん、こんにちは。 >『浮いちゃってるよ、バーナビー!』 >"THE TERRIBLE THING THAT HAPPENED TO BARNABY BROCKET" 読みました! ブラックユーモアというのでしょうか、すごいですね。コンテストの課題だったので原書でも読んだのですが、邦訳だとやはりよりリアルで、恐ろしかったです。でも本質を突いていて、すごい話だなあと改めて思いました。 この話にオリヴァー・ジェファーズの絵をつけるセンスにも感服しました。絶妙だと思います。 ジョン・ボインとオリヴァー・ジェファーズというアイルランドルーツのおふたりに、アイルランドが舞台の作品も書いてもらいたいなあとも思いました。 みちこ(WYN-1057) |
こんにちは! yukaffe です。 個人的に、The Boy in the Striped Pyjamas は、大好きな本です。 いやぁ〜、考えさせられる事いっぱいで。 John Boyne の書き方も好きです。 その彼の作品なので、前々から読みたい上に、本のカバーのイラストが Oliver Jeffers なんで一度見たら忘れない表紙! で、こちらの紹介を見たら、ますます読みたくなりました! ひぇ〜、読む方が全然追いつきませんが、 割と新作なのに、すでに邦訳版が出ている事にビックリしました。 いつ読めるのか分かりませんが、こちらの紹介のお陰で 私の中でかなり順位が上がったような気がします^^; >ブラックユーモアというのでしょうか、すごいですね。コンテストの課題だったので原書でも読んだのですが、邦訳だとやはりよりリアルで、恐ろしかったです。でも本質を突いていて、すごい話だなあと改めて思いました。 ブラックユーモアということで、はたして英語でうまくわかるか??? が、ちょっと心配なので、言い訳を作って、温めておこうかと思います。 >この話にオリヴァー・ジェファーズの絵をつけるセンスにも感服しました。絶妙だと思います。 ぎゃーー、ますます楽しみ! ありがとうございます。 |
yukaffeさん >個人的に、The Boy in the Striped Pyjamas は、大好きな本です。 >いやぁ〜、考えさせられる事いっぱいで。 >John Boyne の書き方も好きです。 すごい作品ですよね。私はあまりにもショックで、読み終わった直後は、もうジョン・ボインの作品は読みたくないとまで思いました。それぐらいすごいインパクトをうけました。 『浮いちゃってるよ、バーナビー!』は、シドニーの具体的な場所がたくさん出てくるので、オーストラリアにお住まいのyukaffeさんにぜひ読んでいただきたいです。といって焚きつける(^_^;) みちこ(WYN-1057) |
みなさま、こんにちは。 「浮いちゃってるよ、バーナビー!」、読みました。 前にツリーが立っていたことに気がついて、こちらにつなげます。 ちゃぴさんのすばらしい内容紹介があったのですね!! 早く検索しておくべきでした。 私は、ジョン・ボインこんな話も書けるのね! 面白い!! というのがまず率直な感想です。 今まで読んだ2作とずいぶん違うけど、親が子どものありのままの姿をちゃんと見ていない、受け入れないという点では同じかなと思ったり。 いつも先を予想しながら読むのですが、この作品は予想をどんどん上回っていく展開で、すごく引き込まれました。久しぶりに歩きながら本を読んでしまった……先が気になって手を離せなかったです。 この間PTAから、学校に本を寄贈するのでおすすめを5作あげてくださいと言われ、その時はまだ未読だったので書きませんでしたが、今ならこの本をリストに入れていると思います。 子どもたちにも個性や違いを受け入れる広い心を持ってほしい、それをこんなにわくわくする冒険スタイルで書いてくれるなんてすばらしいと思いました。 今はLGBTを扱った児童書も増えていますが、この作品でもごく自然と登場していますね。 それと、めちゃめちゃ訳すの大変だっただろうなと思う個性的なキャラクターが何人も出てきます。 翻訳がすばらしかったです。 まなみ(WYN-1063) |